リソスフェア

リソスフェア(lithosphere)とは、岩石圏、岩圏とも呼ばれ、地球の地殻とマントル最上部の固い岩盤を併せた部分の総称である。プレートとほぼ同じ。ただし、もともとプレートテクトニクスにおいて、「プレート」は剛体(いかなる力が加わっても決して変形しない理想的な物体)として定義されているのに対して、「リソスフェア」という言葉は地球表面で弾性体として挙動する部分を指す。
プレート、あるいはリソスフェアは14枚に分かれて地球表面を覆っており、それぞれが互いに相対運動している。相対運動速度は場所によって異なり、年間数mmから10cm程度である。
リソスフェアの下はアセノスフェアという、より高温かつ流動的な層を覆う板である。この流体層の存在によってプレート間の相対運動が可能になっている。アセノスフェアのさらに下にはメソスフェア(下部マントル)、さらには核(コア)がある。ちなみにかつてはリソスフェアの下をバリスフェア(重圏、barysphere)と呼ばれていた。
海嶺周辺は温度が高いためリソスフェアは薄い。時間が経ち海嶺から遠ざかるにつれて、より深部の高温部分が冷えて弾性的性質を獲得する。こうして、リソスフェアは時間とともに厚くなる。