金星

■地球と金星のちがい

金星には火山がたくさんあります。火山とは、岩石がとけて液体になったマグマが地表に噴出(ふんしゅつ)することをいいます。金星の大気(たいき)は、二酸化炭素(にさんかたんそ)96.5%、窒素(ちっそ)3.5%、そのほか0.1%です。
二酸化炭素は熱をためこむ性質があり、「温室効果(おんしつこうか)」によって、太陽の熱が金星の外に逃げずに大気にためこまれているため、地表の温度が470℃もあるんですね。また、金星の大気圧(たいきあつ)は90気圧です。
これは海に900mもぐったときの気圧で、地球の90倍もあるので人間が金星に行ったらおしつぶされてしまいます。それでも、昔は金星にも水がありました。太陽から光をたくさんあびて、地表が熱く(あつく)なり、海が蒸発(じょうはつ)し、分解(ぶんかい)されてなくなってしまったのです。

■金星が地球になれなかったわけ

金星の自転(じてん)はものすごくゆっくりしていて、243日もかけて1回転します。金星が太陽のまわりを1周(1しゅう)しても、金星じたいは1回転しないくらいです。金星は、地球とは逆方向(ぎゃくほうこう)に回転するので、太陽は西から昇って東へ沈みます。
金星の自転はゆっくりですが、金星の大気は、金星よりも速く(はやく)金星のまわりを回っています。なんとたったの4日で金星を1周しています。金星の自転より雲(くも)のほうが60倍も速いのです。金星の雲は濃硫酸(のうりゅうさん)の液体(えきたい)のつぶからできています。硫酸は